
はいはーい。こちら放送部員のAでーす!!
現在ヘリで竹の頂上、上空を飛んでいまぁす!

先程までたくさんの男子生徒が乱闘していた、アニマン学園伝説の
巨大竹!

その最後の決戦が今まさに始まろうとしています!!
一人は、空手部の主将サン!! 身長186センチ、体重96キロの勇ましい体格の持ち主。ずいぶん前に生徒会長を竹から投げ飛ばした青年です!!
対するは――おぉっと一年生の自称ヤンキー少年、山田五郎クンだぁ!! 主将サンよりもかーなーり小柄ですけど……大丈夫でしょうか?
さて、両者一歩も譲らず、睨み合っています。殺伐とした空気がこっちまで伝わってきますね。勝利の女神はどちらに微笑むのでしょうか……?
おぉっと! 先に動いたのは空手部主将!先手必勝と言わんばかりに一気に間合いをつめましたぁ! すばやく山田クンに一発入れようとして……おぉ! 山田クン避けた!
さすが、自称ヤンキー少年。ケンカはお手のもの!
そして――でたぁ! 山田クンの最終奥義、
シャイニングウィザァードオオォォオ!
竹にしがみつきながらのあの動きは神がかっています! さすがの空手部主将も、この技には敵いません! すごい威力です! 吹っ飛んで竹から一気に落ちていきましたぁ!
山田クンと竹の上に堂々と立ってます! 彼はやり遂げました! 沢山の男子生徒の中から自力で告白の権利を手に入れた最強の男です!
今年の七夕イベントの勝者は山田五郎クンです!
しかし、ここからが正念場……。
山田クン、バンジーロープを発見して装着しましたね。そしていよいよ――落ちたぁ! 一直線に落下していきますっ!
彼の運命はいかにっ!
では、ヘリ上空レポートを終わります。ワタシ、放送部員Aでした。
うふっ。変わりまして、告白現場の地上にいる放送部員Bです。
現在告白現場には沢山の脱落者の皆様が屍となっています。そして、中央には山田五郎君のご相手……姫野蝶子さんがいらっしゃいます。
おっとりしたお嬢様気質が漂うステキな女性ですね。
では、こっそり告白現場を覗いてみましょうか。
「山田君……話があるっていっていましたけど、なにかしら?」
――彼女、自分が何故この場にいるのか理解なさっていない様ですね。お嬢様だから鈍いのでしょうか?
「―――
ぅううわあああああぁぁ!」
あら。ちょうどいい具合に山田君がバンジーで落ちてきました。ゴムが収縮しています。山田君。落ちたり上ったり……あらあら、大変そうですね。あ、やっと落ち着いてきましたね。
―――それにしても山田君は逆さ宙吊り状態で告白なさるおつもりかしら?

「オレ、アンタの事……」
あらまぁ、そうですか。失礼いたしました。いよいよ正念場です。ワタシも少し緊張してきました。
……あら、脱落者の皆様方が山田君の告白の邪魔をし始めましたわ。山田君、叫んで怒鳴って力でねじ伏せています。大変そうですね。
「テメー等散れぇぇぇ! これ以上邪魔したら二度と日の光を拝めなくしてやる。」
山田君の脅し文句が効いたのか、敗者の皆様方が退散していきます。彼らには来年こそ頑張ってほしいですね。
さて山田君、蝶子さんに改めて向き直りました。緊張の一瞬です。
「オレ、アンタのことが好きだ! オレと付き合ってくれぇ!」
ふふ、山田君とうとう言いましたね。
さて、蝶子さんのご返事は……。
「ごめんなさい! 私……私生徒会長が好きですの!」
あら。
「生徒会長のあの制服姿に裸ネクタイ……堪らないですわぁ。眼鏡もいい味だしていますし……萌えですわ! 萌え!」
あらあら。
「だから私、あの制服姿以外の人とは付き合うつもりはございませんの。」
蝶子さんすごい熱弁です。お嬢様気質はどこへやら。
山田君、放心してピクリとも動きません。そんなにショックだったんですね。……という事は。
今年の勝者、山田五郎君の告白は失敗した模様ですね。
七夕イベント伝説の力も生徒会の魅力にはかないませんでした。あんなに頑張っていらしたのにねぇ。残念ですね。ふふふ。
うふ。では告白現場からの中継を終わります。私、放送部員Bがお送りしました。